いつもご覧頂きありがとうございます、北陸クリーニング工場(新潟県柏崎市)です。
柏崎もすっかり寒くなり、もうすぐ冬。早いですね~
さて、今回のテーマは、
お気に入りの洋服にシミが付いてしまったとき、あなたならどうしますか?
食欲の秋。スポーツの秋。
スポーツで洋服に汗をかき、食べこぼしも多くなる季節ですね、すみませんこじつけですね。笑
シミがついてしまったら、
まず家庭洗濯をし、落なければクリーニング屋さんに持っていき、シミ抜きを依頼するなんて方も多いでしょう。
そこでみなさん気になるのが、どういうシミは洗濯や漂白ができて、どういう洋服は洗濯や漂白はしちゃいけないのか、という事だと思います。
そんなみなさん気になる部分を解説していこうと思います。
ちょっとしたルール決め
何をもってシミと呼ぶか、どこからの洗濯工程をシミ抜きとよぶかなど定義は様々。
なので今回のどういうシミは洗濯や漂白ができて、どういう洋服は洗濯や漂白はしちゃいけないのかに合わせて簡単に決めさせてもらいます。
家庭洗濯をして残ってしまった汚れを【シミ】
家庭で行うシミ抜きを【漂白】
とさせて頂きます。
※また漂白といっても、市販されている漂白剤には、酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の2種類がありますが、今回取り扱う内容的に酸素系漂白剤のみとさせて頂きます。
簡単に理由⇒
酸素系漂白剤:色柄物も比較的OK(濃い色はNG、もしくは注意が必要) 一般衣類向け
塩素系漂白剤:白物のみ。濃い汚れ、色素を取り除く力が優れているため、色柄物に使用すると一発で脱色します。(むらになる感じで)
家庭で洗濯してはいけないシミ
もしこの種類の汚れやシミがついてしまったら、家庭洗濯は絶対しないでください!シミ抜きをしても落なくなります!といったシミを紹介します。
・ボールペンのインク、油性マジック
名前についている通り、「油性」です。油性の汚れを落とすシミ抜き剤を最初に使わずに、水で洗ってしまうと、繊維の中にインクが入り込んでしまい、クリーニング店でシミ抜きを依頼しても、格段にシミが落ちづらい、もしくは全く落なくなります。
・ゆりの花粉
礼服についてしまったとお持ち込みされる場合が多いです。
ゆりの花粉に関しては、水で洗ったりしてしまうと、もう全く落ちません。ゆりの花粉は衣類を染める染料に使われる程、強力な色素です。
ゆりの花粉って、一見落ちそうに見えるのですが、全く落ないのが、本当に怖いシミのひとつです。
この記事をご覧になっているみなさんはかなりラッキーだと思います。お気を付けください。
・墨汁
墨汁には色素を固めるニカワという成分がはいっており、また特殊なシミ抜きが必要になるので、家庭ではできませんし、まず落ちません。
さらにインクのところでお伝えしたように、水と混ざると繊維に色素が入り込んでしまい落ちづらくなるので、洗濯はしないでくださいね。
そもそも、墨汁自体、シミ抜きで落とすことが限りなく不可能に近いシミです。
墨汁がついたら半分は諦めて頂き、完全に落ちる事は期待せずご来店ください。
・草木の汁
これもかなりやっかいなシミ。ゆりの花粉と同じく染料に使われる成分なので、強い色素です。これも家庭で落とす事は難しいので、クリーニング店にもっていきましょう。
・血液
血がついたら、まず水につけましょう。新しい血液であれば水につけておくだけでも大部分はとれるはずです。※しかしお湯は絶対NG
血液中に含まれるタンパク質が熱で固まり、落なくなってしまいます。まず水に漬けおきし、水で家庭洗濯をします。
それで落なければクリーニング店へお持ち込みください。
これも記事を読んで、血液はお湯で固まっちゃう事を知った方はラッキーですね。笑
家庭の漂白で比較的落ちやすいシミ
・カレー
・赤ワイン
・醤油
など
上記のシミは基本漂白処理で落とせます。
なーんだ、じゃああのシミも落とせるじゃん!って思ったあなた、落とし穴があるんです。
問題なのは、生事×シミの組み合わせ です。
例えば、スーツ(ウール)にカレーがついたからといって漂白したらどうなっちゃうでしょう?
想像したくないですね・・・Σ(゚д゚lll)
おそらくそのスーツ、もう着れません。。
といったように、何の生地の洋服に、どんな種類のシミがついたかによって、洗濯&漂白できるできないが変わってきちゃんです。
漂白OKの品物
・基本的には綿、ポリエステル、麻素材の洋服(型崩れの心配が少ないもの)
・色柄物であっても薄い品物
漂白NGの品物
基本水洗いできない品物は漂白はNGです。
ですから、例えば(ウール、レーヨン、シルク、アセテート)なども基本漂白NGです。
~その他~
・金属を使用した付属品がついている品物
・皮革製品
・プリント
・濃い色柄もの
漂白剤の注意事項にもかいてあるので参考にしてくださいね。
ということで、今回その注意点を破ってみました!
漂白NGの【プリント】がついていて、【濃い色】のTシャツを【漂白】したらどうなるか?
実験台になったのは、古いTシャツ。(私物です。
古いのですでにプリントが若干はげています。
漂白剤、付属のスプーンで2杯いれました。
30分後・・・
めっちゃ色出てるーーーーーー
すすぎ後、干して乾燥。
きれーにプリントがはげてしまいました。
今回のTシャツ漂白実験で分かった事
・濃い色柄物は色がでてしまう⇒他の品物と一緒に漂白をすると色が移ってしまう可能性がある。
・プリントがダメになってしまう。
やはり注意点を守らないといけませんね!
漂白の方法をおさらいします。
漂白の仕方(基本)
①バケツやたらいにお湯をいれます。
この時、バケツが小さすぎたり、お湯の量が少なすぎると・・・
・漂白効果がない
・シワになって、アイロンをかけても伸びない
事になるので注意!
また温度は適温(40度~60渡)
丈夫な生地、強めの汚れ⇒もっと高い温度でも大丈夫
生地が薄い、濃い色柄物⇒温度が高すぎると、生地にダメージを与え、破けてしまったり、色が出て他の品物にうつったり、シワがとれなくなったりなどしてしまうので注意!
②漂白剤を適量(付属のスプーン1杯~2杯)
多すぎると、漂白効果が強くなります。
丈夫な(例えばTシャツなど)品物なら大丈夫ですが、薄い生地や濃い色柄物は注意です。
③漬けおきする(短くて10分~長くて2,3時間)
これも生地が丈夫かどうか、色柄のレベルにより、時間を変えます。
④洗濯機でそのまま回す。
注意点
がんこな汚れを落とせる強力な漂白 = 生地を傷める、色移りしてしまう可能性、シワがとれない
となってしまうので注意です。
洗浄力 = 漂白温度(高い程落ちが良い) × 漂白剤の量 × 漬けおき時間
が成り立ちます。
例)温度40渡 × 1杯 × 10分 =洗浄力 小
温度50渡 × 2杯 × 3時間 =洗浄力 大 となります。
それぞれの項目を少なくしたり多くしたりすることで漂白の洗浄能力のコントロールできるわけです。
ここまで読んで頂ければお分かりになるかと思いますが、
シミ抜きにも、
・シミの種類によって
・生地や衣類の形によって
・付属品や加工が施されてたら、その用途に応じて
と色々な状況に応じて最適な漂白をしていかなければなりません。
特にデリケートな品物は生地を傷めないよう、徐々に漂白能力の強めていけなければなりませんし、どこまで強い漂白をしても大丈夫か、その見極めるためにもかなりの知識と経験がいります。
ですからシミ抜き代がどこのクリーニング店でも高めに設定されている事が納得して頂けるかと思います。
ある程度どうなってもよい洋服や普段着であれば、ご自宅での家庭洗濯&漂白はオススメです。クリーニング店のシミ抜きはお金かかりますからね。
しかし、難しそうな素材の品物や、お気に入りの洋服の場合は、間違いなくクリーニング店の【シミ抜き】をオススメします。
今回の記事を参考にして頂けたらうれしいです!
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