経年劣化 事故例

【前置き】

このページでは当店(北陸クリーニング工場:新潟県柏崎市)でのクリーニングにおける実際の失敗例や経年劣化により起こった事故例を掲載させて頂きます。

クリーニング店のホームページでは失敗例や事故例を掲載しているところはほとんどないと思います。

なぜならば自ら「自分の店では事故が起こります」なんて公言している、クリーニング店に大切な洋服は任せられませんよね?

そう思われるのもごもっともです。

ですから、このようなページを作成する事はかなり悩みました。

 

ですが、私にも葛藤があります。

適正な処理や保護をし、最良のクリーニング方法をとっているにも関わらず、事故は起こりうるものだから。

確かに、自分の技術や知識が未熟さが原因で招いた事故であれば、お客様には本当に申し訳ありません。

しかし適正な処理や保護をし、最良のクリーニング方法をとっているにも関わらず、経年劣化により起きた事故でお客様におしかりを受けたら、たまったもんではありません。

 

しかし、私が嘆くだけでは単の言い訳に過ぎません。

だからこのページを作りました。

 

 

日本全国、クリーニング店では必ず事故が起こります。

必ずです!

こんな事は本来言いたくありませんが、もちろん当店でも必ず事故は起こります。

最善の注意を払っていてもです。

 

だからこそ!

私の思いは、事故が起こる事自体をご理解頂きたい事。

ただ、それだけではなく、その事故を限りなく0に近づけるため努力している事もご理解頂きたい事です。

当店でのクリーニング時の衣類の保護をどうしているのか。

また、昨今では新しい衣類や新しい食べ物などが出てきています。それに応じて技術や知識の向上をしていかねばなりません。そこに対して努力をしている事。

その2点をこのページならびに、このブログを通してご理解頂ければ恐縮です。

 

経年劣化 事故例

【やぶけたのれん】

古いのれんが破けてしまった事例です。

だいぶ古いのれんで、油汚れがひどく、ほぼ真茶色の状態でした。

ドライクリーニング時には破けなかったのですが、水に漬けおきをしておき、手で持ち上げた時にビリっといってしまいました。

まさか手洗いでビリっといくとは。。って感じでした。

元々こうなる可能性も説明してあったので、ご納得はして頂けましたが、個人的な感想としては、生地が傷むとこうも簡単に破けるのか!って感覚です。

少し厚い紙を破いたような感覚です。

 

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【ダウンジャケットのほつれ・金具のスレ】

こちらはお客様から実際にクレームを頂いた品物です。

 

・チャックのスレ

チャックのスレが起きた理由はタンブラー乾燥の際にタンブラーの内部にあたってできたものです。

ふっくら仕上げる必要のない品物であれば、自然乾燥という選択肢もありますが、

ダウンの場合、洗った後にタンブル乾燥をすることでふっくら仕上げる事ができます。

ですから、お客様の品物に傷をつけている事は事実ですが、スレをとるかふっくら仕上げをとるか、悩むところですね。

この一件からダウンのデラックスも始めました。一品ずつ手間はかかりますが、スレを起こさず、ふっくら仕上げます!

 

・ほつれ

お客様よりお伺いした実際に購入した某服屋さんに持ち込みました。

名前は出せませんが、糸の縫合や、装飾の糸も緩めにできているという事でした。

話し合いの結果、担当の方が良くしてくれ、当店にとってはかなりの良い条件で補修が出来、お客様に返却する事が出来ました。

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【ダウン(中の詰め物が綿)の綿よれ】

一見ダウンのようでも中の詰め物が綿の場合、綿ヨレが発生し、これは直しにくいです。

ひどいものだと一度中まで開いて直し、縫い直すこともありました。

想像してみてください。

キルティングの中に、綿のガーゼがよれてしまった直せそうですか?

中が羽毛ならすぐ均等にできますよね?というより羽毛ならよれることがない。

でもちゃんと洗い表示を見て、洗い方を選別して洗えばよれる事も少ないです。

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【レースのカーテン】

こちらも手洗い品です。すすぎで持ち上げた際にビリっといきました。

元々、何本かやぶけがあったので広がってしまったという感じです。

もちろんこちらも破けが広がるかもしれないという説明はしてありましたが、レースのカーテンもかなり破けやすい品物のひとつです。

理由は、日焼け。

年中日にさらされているので、知らぬ知らぬ間にかなり傷んでいます。厄介なのは傷みが目に見えない事。

洗う前に割れ目が少しでもあったら、本当手でデリケートに洗わないとかなり広がってしまいます。

それでもこうなってしまった結果です。

 

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【プリントボタン】

ドライクリーニングの溶剤でプリントがはげてしまいました。

ボタンに書いてあるほとんどのプリントは溶ける事がないんですが、時々希にこういったケースがあります。

しかし、溶けてもまた溶剤を使って磨くことで元通りになりました。

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【樹脂がはげてしまったコート】

品物はコートです。

コートの表面の生地と裏面の生地がポリウレタン樹脂で接着されている品物です。

※ポリウレタンは2-3年が寿命です。

古くなった革バッグの裏側がバリバリとくっついていたり、ベタベタになっていたり、はがれていたり、そういった経験はありませんか?

ポリウレタン樹脂を使っている以上、経年劣化は防げません。しかも2-3年と、とても短い!

今回汚れがひどかったので、水ですすぎました。

軽く濯いだつもりなのですが、ここまではがれが広がってしまいました。

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【革から出た色素】

以前から何度かクリーニングとして出ていた品物。

色が出るという事は伝えておりました。

革も古くなり、色の出がはげしくなってきました。

漂白をしても、また乾かないうちに色素が染み出してくるといういたちごっこ。

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要注意品  (当店の事故ではありません!)

【合皮付き製品】

古くなってしまうとはげやスレがでてくるので注意が必要です。

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【セーターの脱色】

お持ち込み頂いた時にはこの状態。

なぜなったのかはわかりません。

しかし、洗剤や漂白剤を家庭や職場で使用し付着した場合、このように脱色してしまう可能性があります。

またセーターに残っていた洗剤とドライクリーニング時に化学反応をし脱色してしまうケースもあるそうです。

最低限の色掛けをし、お返ししました。

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【ネクタイのスレ】

少し横から撮影しています。

横がスレで模様が消えています。

ネクタイの場合、やはり両脇がすれやすいです。

ブランドにより糸が弱い会社もあるので注意は必要ですね。

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(今後増やしていく掲載画像)

ほつれ

やぶけ

ポリウレタン樹脂  合皮

コートのはげ

綿ダウンのぼこぼこ

移染

色はげ

セーター 水  縮み

 

品物を出す前にご注意頂きたい事

※こちらには主に「ボタンやプラスチックの装飾品などの、クリーニング時における保護」の仕方を掲載させて頂いております。

クリーニングを出す前にぜひご一読くださいませ。

 

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